え、仕入先から見積もらうのに材料価格を把握しておく必要あるの?
と思わるかもしれませんが把握しておく必要ありますね!
貿易で輸入するものと言っても様々なものがありますがものによっては
材料価格だけで70%、加工費10%、その他人件費輸出費用含め20%などといった製品があるためです。
この場合材料価格だけで製品価格の7割も占めるため材料価格を抑えるだけでなく
過去や今後の動向をざっくりでもつかんでおくと価格交渉で1つ有利になるんですね。
弊社でやっているのは台湾の場合、材料価格メーカーの情報をネットで調べ、材料価格の動向を日経新聞、鉄鋼新聞で調べ材料価格が下がった時はそれを仕入先に伝えて価格交渉をします。
台湾のネジの場合材料価格が占める割合がけっこう高いので仕入先が意図的にかなり高く売ろうとしていれば
材料価格、為替などの客観的な情報からあれ、この価格の上がり方は過去の記録からすると材料価格と連動していないからちょっと高すぎるなと気づくわけですね。また、こういった記録をつけてると仕入先にも高い見積を出されにくくなります。
同じ製品で2社から買っている場合は両社の価格、材料価格、為替などの情報を抑えておくと、一方が価格を高くしてきた場合はなお一層わかりやすくなります。
補足として材料価格ですがどうやって材料価格って決まってるの?目安は?と思われるかもしれませんがネジについて言えば需要の大きい中国の住宅、建築業界の動向が大きなカギを握りますね。
中国で需要が減れば中国鉄鋼材料メーカーも価格を下げて受注を取りに行こうとする→中国の材料は台湾、日本にも輸入されていますので台湾、日本の鉄鋼材料メーカーも中国価格に負けないようにするため価格を下げていく、といった傾向が強いです。
目付けとは
単位重量あたりの価格のことですね。
台湾のネジの場合例えばですが、
仕入先A: ネジ 1,000本で1,000円 重量は1.2KG
仕入先B: ネジ 1,000本で900円 重量は1KG
とした場合、
Aの目付け(KGあたり単価)=1,000円÷1.2KG=833円
Bの目付け(KGあたり単価)=900円÷1KG=900円
となり、
Aのほうが実際には安いなというのがわかりますし逆にBのほうはちゃんとした長さのあるネジを作ってるのかな、ひょっとして
公差より短いネジ作ってるから重量も軽いし、値段も安くなってる、材料価格節約しすぎてる??
この見積大丈夫かな?といった疑問も浮かび上がってくるわけですね。
こういった時は図面通り作っているかサンプルをもらえばすぐにわかりますし、
サンプルの重量も測定すれば情報の精度が確認できます。
ちょっと小難しい話になってきましたが日常生活で言えばアイスクリーム屋さんの例を出せばわかりやすいでしょうか。
アイスクリーム屋さんA: ソフトクリーム 100グラム 100円 →目付け1円/グラム
アイスクリーム屋さんBさん: ソフトクリーム 90グラム 80円 →目付け 1.1円/グラム
アイスクリーム屋さんBのほうが0.1円/グラム安いというわけですね。
逆にアイスクリーム屋さんBが90グラム 100円だったらどうでしょう?
あれ、何かおかしいな、クリームは何か他の材料を多く使ってるのかな、コーンの厚さや大きさが違うとか、
またはアイスクリーム屋さんAの設定のほうがちょっと違ってるのかなと気づくことができ、こういう材料を使った時はだいたいこの価格標準的な価格だなと知ることもできるわけですね。